偏頭痛持ちですが、血圧高め。降圧剤の服用で、頭痛が改善する可能性は高いのか?

30代から偏頭痛がひどく、いったん発作が始まると72時間は収まりませんでした。当時からトリプタン系の薬を近所の開業医の先生に処方してもらい、ひどいときは、イミグランの注射もやってもらいました(これは効きました)

60代に入り、若いころの酷い痛みはなくなってきたのですが、(なので、普通の市販薬でも効くことがあります)朝から鈍痛が続くことが多くなりました。特に起床時痛いです。
 
ずっとお世話になっている先生から血圧日記をつけるよう勧められ、つけているのですが、若いころは低かったものの、閉経後上がってきて、朝は130~140/80~90台、最近ストレスが多く、朝160を超える日が2日出てしまい、急に不安になってきました。先生は以前、高血圧が引き起こす頭痛もあるからな~とおっしゃっていたので悩んでいます。

前置きが長くなりましたが、以下がお聞きしたいことです。
1.今の状態で降圧剤を飲むべきか?
2.降圧剤の服用で、頭痛が改善する可能性は高いのか?効果がなかった場合、降圧剤と頭痛薬は併用できるのか?
3.お世話になっている先生は内科の先生ですが、脳神経外科の先生の診断を受けたほうがいいのか?

黒ひげ医師

(1)今の状態で降圧剤を飲むべきか?についてお答えします。
現在の朝の血圧が 130~140/80~90台が基本で、160台が2回出現という状況は、「高血圧のグレーゾーン(正常高値〜1度高血圧)」に当たります。特に以下の条件がある場合は、降圧剤の開始が検討されます。
1)持続的に135/85を超える朝の血圧
2)動脈硬化のリスク因子(閉経後、ストレス、片頭痛既往、家族歴など)
3)頭痛や不調などの症状がある
しかしながら、まだ2回しか160を超えていないという点を踏まえると、先生が経過観察をしているのは一般的な対応です。ただし、今後も160以上の朝の血圧が続くようであれば、降圧剤の検討が妥当です。

(2)降圧剤の服用で、頭痛が改善する可能性は高いのか?併用は可能か?についてお答えします。
1)降圧剤で頭痛が改善する可能性についてお答えします。
高血圧による頭痛は、特に朝方の後頭部〜首すじの鈍痛や重さとして現れることが多く、血圧が安定することで症状が軽減するケースはあります。
しかしながら、すべての頭痛が血圧に起因するわけではなく、長年の片頭痛の体質や筋収縮性頭痛(緊張性頭痛)が混ざっている可能性もあります。
2)降圧剤と頭痛薬の併用についてお答えします。
基本的には併用可能です。
たとえば、「アムロジピン」や「ARB系」などの降圧薬と、「ロキソプロフェン」や「アセトアミノフェン」は併用できます。
片頭痛治療薬(トリプタン系)も、血圧が十分にコントロールされていれば注意の上で併用可ですが、高血圧がコントロールされていない状態では使用を避けることもあります。

(3)脳神経外科の診断を受けたほうがよいのか?についてお答えします。
以下のような場合には、一度脳神経外科受診がお勧めされます。
1)頭痛の性質がズキンズキンから鈍痛に変化し、頻度が増えた
2)起床時に毎日のように頭痛がある
3)神経症状(しびれ、めまい、言葉のもつれなど)が出てきた場合
脳神経外科で念のため脳の画像検査(MRIなど)を受けておくと安心です。特に60代以降は、脳梗塞や慢性硬膜下血腫など年齢特有の原因も出てくるため、頭痛の質が変わったときは一度チェックしておく価値があります。

(4)総合アドバイス:
今は「高血圧予備群+片頭痛体質+ストレス」の複合状態の可能性が高いです。
血圧日記を継続し、160以上が続くようであれば内科の先生と降圧剤の導入を相談してください。
朝の頭痛が続くなら、一度脳神経外科での頭部検査(MRIなど)を受けておくと安心材料になります。
降圧剤を使い始めたとしても、頭痛薬との併用は一般的には可能です。

HS

頭痛によるストレスで血圧が上がっている、あるいは血圧が上がることによって頭痛が生じているのかもしれません。いずれにしても血圧は下げた方が良さそうなので、内科で相談してはいかがでしょうか。降圧剤で血圧が下がれば、頭痛は改善するかもしれません。降圧剤と頭痛薬は併用可能だと思います。

きなこぱん

家庭血圧が高値ですので降圧剤の内服をお勧めします。

降圧剤の種類によっては片頭痛を予防する効果があります。

一度は専門医の診察をお勧めします。

ニューロロジスト西

緊急性まではないと思います。
まずは減塩など食生活の改善を優先しても良いですが、それでもさがらなければ治療は検討されます。
降圧薬との併用は問題ありません。

麻酔科医40代

一般的に寒さや、疲れ、ストレスでも容易に血圧は上昇します。また血圧を測定するタイミングは、日本高血圧学会が推奨しているように起床時と就寝前が基本です。朝は起きて1時間以内、トイレを済ませ、服薬・食事前。夜は入浴後1時間以上時間をあけて測定となります。まずはそれに合わせて1ヶ月程度記録をつけると良いと思います。そこで最良の値で採用し問題なければ良いと思いますが、逸脱するようなら内科で処方をいただくか生活習慣改善になります。減塩食や、肥満があれば減量、有酸素運動のほか、喫煙があれば禁煙なども必要になります。

しるふぃーゆ

1:塩分制限・適度な運動・肥満気味なら減量をしながらでも血圧が135/85を常に超えるようなら降圧薬の検討はされてもいいと思います。
2:降圧薬の服用で頭痛が改善するとはないです。
3:頭痛については頭痛外来を受診して診察を受けていただくのがいいと思います。

本内容は病気の治療の根拠として使用できませんので、その点を十分に理解し、医療機関を受診するかどうかはご自身で判断し、リスクは自己負担でお願いします。